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ープラント配管工事の基礎がわかる!種類や工事の流れを解説ー
2023.12.16
プラント配管工事は、高度な技術が必要な専門工事です。
なぜならプラント配管は、さまざまな物質を運ぶために材質や形状が異なるためです。
この記事では、プラント配管工事に関する基礎的なことや工事の流れを紹介します。ぜひ最後までお読みください。
基礎1.プラント配管工事とは?
まずはプラント配管工事の基礎について紹介します。
「プラント配管工事」とは、工場や施設内で液体やガスを流すための配管を設置する作業です。
この作業は専門性が高く、高度な技術と知識が必要となります。
その理由は次のとおりです。
理由1.プラント配管工事で扱う配管は有害な気体や液体を運ぶ配管であり、取り扱いを間違うと大事故を招く危険がある
理由2.既存の配管は存在せず、工場によって施工計画から始める工事である
作業は、国家資格保有者と配管工という、プラント配管の知識が豊富な者が担当します。
以上のことから、専門性の高さがわかるでしょう。
基礎2.プラント配管工事の種類
プラント配管工事は3種類あります。
1.液体配管
2.気体配管
3.粉体配管
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
1.液体配管
液体配管は、飲料水や排水、油などさまざまな液体を運ぶための配管です。
内部の空気だまりや凍結、乱流などに対処するために工夫が必要になります。
また、高圧で腐食性の高い流体を扱う場合もあり、耐圧性と耐食性が重要です。
2.気体配管
気体配管は、空気、蒸気、冷媒、燃料などの気体を運ぶための配管で、プラントの機器同士の接続や真空環境の作成に使用されます。
気体の種類や圧力、温度の変化に耐えられる適切な設計が重要です。
3.粉体配管
粉体配管は主に食品工場で用いられ、小麦粉などの粉体を流すための配管です。
流れる粉体の詰まりを防ぐために、平滑な表面とできる限り少ないカーブを持つ配管設計をします。
プラント配管における種類の基礎がわかったところで、プラント配管工事の流れを見ていきましょう。
プラント配管の作成までの流れ
プラント配管の作成は、単に管を配置するだけではなく、それらを適切に接続する工程が必要です。
配管の接続には、「配管継手」と呼ばれる方法が用いられます。
配管継手には次の4種類があります。
1.ネジ式継手
2.フランジ
3.へレール接手
4.溶接
それぞれについて、詳しく紹介します。
1.ネジ式継手
「ネジ式継手」は配管の方向を変更する際に使用される継手で、接合部がネジ状になっている点が特徴です。
この継手はオスネジとメスネジ(オネジとメネジ)の二つの形式に分けられ、これらは互いに組み合わせて使用されます。
一般的には、おもに不純物を含まない気体や冷却水など、万が一漏れても大きな問題を引き起こさない空気や液体が通るプラント配管で利用される継手です。
2.フランジ
「フランジ」は平らなリング状の部品を使用する継手です。
フランジのつば状の部分には一周に渡って穴が開けられており、これは配管を固定するときにボルトを通して締める穴です。
この継手は、配管を通る気体などの物質が漏れにくい構造をしています。そのため、適切な密封性を確保するためには「ガスケット」と呼ばれるパッキンの役目をする部品を溶接しなければなりません。
ですので、フランジの取り付けには高い技術力が求められます。
3.へレール接手
「へレール接手」は、溝が刻まれた配管同士を特定の部品を使用して接続するタイプのプラント配管です。
この接続には、パッキンとして機能する「ガスケット」と、「クランプバンド」という2種類の部品が必要になります。
特にクランプバンドは、工具不要で接合部を締め上げられ、一部を締めるだけで結合部を確実に固定できる便利な部品です。
へレール接手は「サニタリー継手」としても知られ、衛生が重要視される食品製造工場でよく使用されます。
食品や医薬品を通すため、取り外しての洗浄が容易な点も特徴の一つです。
4.溶接
「溶接」は継手の中でも高い技術力を必要とし、漏れのリスクが低く熱を使用して配管部分を強固に接合する溶接技術です。
溶接にはさまざまな種類が存在し、使用される配管に応じて最適な手法が選ばれます。
たとえば、接合部に極めて高い強度を提供する「アーク溶接」は、最大2万度の熱を利用する手法です。
この際、被覆材を溶かしながら行うことで接合部の酸化を防ぎ、外見上の劣化も最小限に抑えられます。
ほかにも、「TIG溶接」というほとんど火花を発生させずに溶接する方法や、「半自動溶接」という半自動の機械を用いて行われる手法があります。
プラント配管工事の流れ
プラント配管工事の流れを8ステップで解説します。
1.プロセス開発と設計
「プロセス設計エンジニア」や「詳細設計エンジニア」により設計します。
2.配管の基本設計
資料を集約して配管設計基準書と、配管設計仕様書を作成します。
3.詳細設計と施工図の作成
専門分野ごとに分担し、配管図や仕様書、施工要領書を手掛け「施工図」を作成します。
4.材料集計と資材調達
図面をもとに資材の発注をします。
5.建設工事
工事現場で、基礎・建築工事や機器の据え付けをします。
6.配管工事
工場で加工した配管を搬入し取り付け、各工事を進めます。
7.検査と試験
検査は目視と測定器で、試験は耐圧・気密テストを行います。
検査と試験に合格して工事完了です。
8.プラント稼働と保全
検査計画を立て配管の劣化傾向をつかみ、故障があれば修理します。
プラント配管工事の注意2つ
プラント配管工事には注意すべき点が2つあります。
1.適切な配管の選択
2.配管のメンテナンスと耐用年数の管理
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
1.適切な配管の選択
配管は、それぞれの用途に応じたタイプの選択が必要です。
配管の種類はおもに金属管と非金属管(合成樹脂の管)があり、これらはさらに細分化されています。
適切な配管を選ぶには、それぞれの配管の性質を深く理解しなくてはなりません。
2.配管のメンテナンスと耐用年数の管理
適切に設置された配管も、時間の経過とともにさまざまなトラブルが発生する場合があります。
たとえば配管の詰まりや漏れ、圧力不足、流量不足、スケールの付着、赤さび、経年劣化による破損や機能低下などです。
これらを防ぐためには、定期的なメンテナンスをする必要があります。
また、配管の耐用年数を理解し、年数が近づいてきたら早めの交換を検討することも重要です。
配管工事の基礎を知るとプロの技術が必要だとわかる
この記事では、プラント配管工事の基礎と工事の流れについて解説しました。
プラント配管工事の基礎を知ると、高度な設計や施工、メンテナンスに高い技術力が必要だと分かるでしょう。
プラント配管工事を行うなら、経験と実績が豊富なプロに依頼しましょう。
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