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ー空調配管のラッキング工事とは?目的や効果、方法について解説ー
2024.05.17
「ラッキングってどんな工事なんだろう?」
「空調配管のラッキング工事の目的がわからない……」
配管工事などに携わっていない方は、なかなかラッキングという言葉に耳なじみがないでしょう。ラッキングとは、空調配管を結露や凍結などを含む経年劣化から守る工事です。
この記事では、施工のプロが「空調配管のラッキング工事」について、わかりやすく解説します。
ラッキングの効果や手順についても説明するので、納得いく空調配管施工が行えるよう、ぜひ参考にしてください。
空調配管のラッキング工事とは
空調配管のラッキング工事とは、配管が屋外にある場合などに施工する配管板金工事です。配管にアルミやステンレス、銅板などのラッキング剤を巻き付けて保護します。
一般住宅では、水道管や給湯管などの各種配管に、工場などでは空調用ダクトやタンク、ボイラーなどに施工されるケースが多いです。
ラッキングには配管や断熱材を保護するという役割があります。また、耐火性に優れた素材を使用することで、火災時などに難燃性を発揮します。
ラッキングに採用する素材によって、効果や必要なコストが大きく異なるので、施工目的に合った素材を選ぶことが重要です。さらに、ラッキングは紫外線や風雨などで劣化しやすいので、定期的な点検やメンテナンスが欠かせません。
ラッキング工事の主な4つの目的
空調配管のラッキング工事には、大きく分けて4つの目的があります。
ここからは、それぞれの特徴について詳しく解説します。
1.配管の保護
ラッキング工事の最も重要な役割は、空調配管の保護です。
空調配管は屋外に設置されるもののため、ある程度の強度を備えています。しかし、常に雨風に晒される屋外では強い衝撃を受け、傷ついたり破損したりする可能性も少なくありません。
それに加えて、遮るものがない屋外では紫外線などによるダメージを受け、劣化が進んでしまいます。配管には保温材を設置することも多いですが、断熱や耐熱を目的としたものであるため、何も対策をせずにいると保温材自体から劣化していきます。
また、耐火性に優れた素材を使用してラッキングを施工すれば、火災などから配管を守ることが可能です。
2.保温・保冷
ラッキング工事の際は、空調配管に取り付けられた保温・保冷材ごと包み込むので、保温・保冷効果をさらに高められます。そのため、電力の消費を抑える効果はもちろん、配管の結露・凍結の防止、火傷の防止、設備の機能補助などにも効果的です。
ただし、上記の働きをメインとなって担うのは、保温・保冷材に間違いありません。そのため、保温・保冷工事を十分に施したうえで、ラッキング工事を施工する必要があります。
3.防音
設置する配管によっては、動作中に大きな音がするケースがあります。空調からでる騒音が周囲に住む方の迷惑となったり、作業の妨げとなったりする可能性もあるでしょう。
そのため、空調配管にラッキングを施工すると、周囲への音漏れを防ぐ効果があります。
4.見た目のよさ
むき出し状態の空調配管はもちろん、保温・保冷材が巻かれたのみの状態となった配管は、見た目が良いとは言えません。壁の内部や天井の上など、普段周りから見えない場所では問題ありませんが、外から見える場所であれば気になってしまう方も多いでしょう。
しかし、そのような場合でも適切なラッキング工事を施すことで、美観を改善できます。建物の見た目にもこだわりたいという方は、ラッキングに使用する素材も確認してみてください。
ラッキングカバーの種類
空調配管はすべてが直線であるとは限らず、曲がりくねっていたり、バルブが付いていたりすることがあります。そのため、ラッキング工事に必要なカバーは、さまざまな配管の形状に対応できるものが用意されています。
ラッキングカバーの種類と、その特徴について詳しく確認していきましょう。
- ・ジャケット:直線的な配管に使用する
- ・エルボーカバー:曲がっている配管に使用する
- ・バルブカバー:バルブ弁がある部分を覆う際に使用する
- ・フランジカバー:配管の端を別の部材に接続するフランジ(つば)部に使用する
- ・フレキカバー:ねじれや振動に強いフレキシブルホースに使用する
また、ラッキングカバーに使用する素材選びも重要なポイントです。一般的によく使用されるものとして、鉄板・ガルバニウム鋼板・ステンレス鋼板などが挙げられます。
ステンレス鋼板は耐久性や耐食性に優れ、見た目も美しいですが、その他の素材と比較するとコストが3倍近くかかってしまいます。そのため、すべてのラッキングカバーをステンレス鋼板にするのではなく、天候の影響を常に受け、外観も気にするべき場所にのみ採用するとよいでしょう。
ラッキングの施工手順
ここからは、ラッキング工事の施工手順について詳しく解説します。個人で施工する機会は少ないですが、より良い施工依頼ができるよう、確認しておきましょう。
- ①加工基準になる線や穴の位置となる「けがき」を描く
- ②金切りバサミで切り取る
- ③パイプにかぶせて取り付ける
- ④長さを合わせたラッキングカバーで覆う
- ⑤固定したカバー部分にキャップをかぶせる
施工後は定期的なメンテナンスが重要
空調配管のラッキング工事には、配管の保護や保温、防音などのさまざまなメリットがあります。ただし、ラッキングに使用する素材に金属を採用する場合、サビや腐食を引き起こす原因となる可能性が高いです。
ラッキング工事が行われるのは、屋外で常に雨や風にさらされます。耐久性や耐食性に優れたステンレスを採用した場合も、施工後は定期的なメンテナンスが重要です。
サビや腐食が進んだ状態で放置してしまうと、配管自体の交換が必要になるかもしれません。大がかりな工事を避けるためにも、ラッキング部分の定期的なメンテナンスと修繕を行いましょう。
まとめ
この記事では、空調配管のラッキング工事について詳しく説明しました。
ラッキング工事の目的は以下の4つが挙げられます。
- ①配管の保護
- ②保温・保冷
- ③防音
- ④見た目のよさ
また、ラッキングカバーの素材は、鉄板・ガルバニウム鋼板・ステンレス鋼板などが挙げられます。それぞれにメリットやデメリットがあるので、使用状況に応じた素材選びも重要です。
それに加えて、ラッキング工事を施工する部分は屋外で常に雨や風にさらされます。サビや腐食を引き起こす可能性が高いので、定期的にメンテナンスと修繕を行いましょう。
空調配管のラッキングに関してお悩みの際は、ぜひ当社へお気軽にお問い合わせください。
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