大切な機械据付工事

空調機器などを設置するときに、機械据付工事が必要なことを知っていますか？

設置する機器や場所に合わせて、アンカーなどが使われ、適切な機械据付工事が行われることで、機器は固定が可能になります。また、転倒などの危険も避けられるのです。

さらに据付工事が適切に行われることで、機器は正常に稼働でき、本来の役目を果たせます。
そこで今回は、実際に稼働する前に行われる機械据付と、機械据付に使われるアンカー工事の種類について紹介します。

 

機械据付工事は

工場や商業施設などでは、空調機器が欠かせません。機械据付工事は、このような大型施設に大きな空調機器などを設置するときに欠かせない工事です。機器を設置する場所を作り、安全を確認・確保し、機器が正常に稼働するようにする工事なのです。

多くの機器は、製造過程のなかで、一度試運転が行われ、正常に稼働するかが確認されています。しかし、実際に設置する場所に運搬するために解体したり、形状を変えたりする必要があります。

設置する場所では、再び組み立てる作業が行われますが、運搬中に何らかの負荷がかかっていれば、機器が正常に稼働しない場合もあります。

このようなときには、何が原因で稼働しないのか、どのような対応が必要なのかを判断し、機械据付工事をするときに適切な調整を行います。

機械据付工事には、発注元から届いた機器を適切に設置する役割があるのです。

 

設置場所

機械据付工事では、機器を設置する場所を作るときもあります。

設置したい場所の図面など必要な情報をあらかじめ貰い、希望の場所に機器を設置できるかを確認するのです。床の強度が不足していたり、十分なスペースが確保できなかったりする場合には、必要に応じた工事を行うこともあります。

 

組み立てるときに

設置場所を確保したら、機器を搬入し設置します。
機器を調整したり、アンカーを取り付けたりして、設置場所に合わせて組み立てる作業です。

また、分解されて機器が搬入されてくる場合には、組み立て作業を行ってから設置する場合もあります。また設置場所に合わせた微調整を行い、機器を水平に保てるようにします。

 

注意すること

機械据付工事を行うときには、機器が損傷しないように細心の注意を払う必要があります。

搬入に使用される車両や重機、必要な工事車両などがある場合には、これらの運転や操作にも注意が必要です。機器が損傷しないようにするだけではなく、事故が起きないように周囲を確認することにも注意を払いましょう。

また、どのように機械据付工事が進んでいくか、あらかじめ流れを確認しておくことも大切です。可能な限り効率の良い動線で動けるように搬入したり、配置したりしましょう。

 

アンカーは

機械据付工事には、安全に機器を固定するためにアンカーが使われることもあります。アンカーは、機器をコンクリートで固定し、落下や転倒を防ぐ部品です。

アンカーには、さまざまな種類があり、設置場所や機器に合わせて、適切に選ぶ必要があります。適切なアンカーが選ばれないと、機器の固定がうまくいきません。

 

アンカー工事には種類がある

アンカー工事には、強度の高い接着系と、簡易的な金属系があります。最近では、より強度の高い接着系アンカー工事が多く使われています。

ここでは、2種類のアンカー工事について詳しく解説します。

 

接着系では

樹脂など接着効果のある物質をアンカーが入る孔に流し込む工事が、接着系アンカー工事です。

化学反応を利用して設置された大きな機器をしっかりと固定する工事で、強度が高いため、多く用いられています。この強度は、これまで多く使われていた金属系アンカー工事にはないものでした。

接着系アンカー工事では、この強度が注目され、耐震性を重視したいときや、大きな機器の転倒を防ぎたいときに、大きな効果が期待できます。

すべての機械据付工事に適用できるわけではありませんが、近年では使われることが増えた工事方法です。

 

金属系では

孔の中にアンカーを入れて金属部分を広げ、広げた金属が孔の中で突っ張ることを利用して固定させる方法が金属系アンカー工事です。金属系アンカー工事は、金属拡張アンカーとも呼ばれ、金属が拡張したり、凝固したりする性質を利用したアンカー工事です。

接着系アンカー工事では、接着効果のある樹脂などが凝固するまでに一定の条件と時間が必要です。しかし、金属系アンカー工事では、施工する条件や時間を必要とせず、直後に強度が現れます。これが接着系アンカー工事と金属系アンカー工事の大きな違いです。

素早く強度の高い施工をしたいときには、金属系アンカー工事が適しており、設置場所や機器によって、機械据付工事で使われることが多いアンカー工事です。

 

技術と知識と判断力

機械据付工事では、大きな機器を適切に設置しなければなりません。

そのためには、機械据付工事に関する技術だけではなく、取り扱う機器や、運搬や作業に必要なものの知識も必要です。また機器を正常に稼働させるために、何が必要かの知識も重要です。

さらに、設置した機器が正常に稼働しない場合には、何が原因であるかを判断し、適切な対応をしなければなりません。
また、機械据付工事にアンカー工事が必要なときは、どの方法が設置場所や機器に適しているのかの判断力も必要です。

周囲の環境や設置する設備に適したものが何であるかを適切に判断するようにしましょう。
特に空調機器などを設置するときには、人々の利便性を支えることになります。

どのような工事をすることが、機器だけではなく、人々にとっても良い方法なのかを判断しましょう。

 

まとめ

今回は、空調機器などを設置するときの機械据付工事や、機械据付工事に必要なアンカー工事の種類などについて紹介しました。

大きな機器を設置するときに欠かせない機械据付工事は、機器を正常に稼働させるために、設置場所を作ったり、機器の転倒を防いだりする目的があります。

機械据付工事には、専門の技術と知識が必要で、どのような工事が望ましいかだけではなく、機器を正常に稼働させるために、空調機器などに関する知識も必要です。

安全で快適な機器の稼働のためにも、経験と知識が豊富な専門の業者に機械据付工事を依頼するようにしましょう。