建設業が専門業種であると知っている人は、多いのではないでしょうか。
実際の建設業の工事や作業には、専門の知識や技術が必要なことがほとんどです。

同じように、空調の工事も専門の業種であることを知っていますか？

空調は、電気屋さんの仕事だと思っている人も多いかもしれません。確かにエアコンなどは家電量販店で購入する場合も多いですから、そう思っても仕方ないかもしれません。

しかし、空調工事も建設業の一つです。
今回は、建設業の中にある空調工事について、どのような業種であるかお話したいと思います。

 

建設業には区分がある

一言に建設業と言っても、多くの区分があることを知っていますか？

建設業と聞くと、家やビルを建てたり直したりする業種だと想像する人が多いでしょう。
もちろん、建設業はその名の通り建物を建てる業種であることは確かです。

しかし、それぞれ細かく担う業種や作業が違います。またそれぞれに許可が必要な場合もあり、建設業が専門的な知識や技術を必要とすることがよくわかります。

国土交通省が定めている建築業は、実に29種類にも区分されています。
このうち、空調工事は管工事に区分されています。

ここからは、管工事がどのようなものであり、身近にはどのような工事なのかをお話したいと思います。

 

管工事とは？

29種類に区分された建設業のうち、管工事とは、どのようなものなのでしょうか。

管工事と聞いて、どのような作業を指すのかを想像できる人は少ないのではないでしょう。
また、身近に管工事があることを知らないまま利用している人も少なくないのではないでしょうか。

管工事とは、給排水や衛生、また空気調和のための設備を配置することを指します。
また金属製などの管を使うことで、水や油、ガスなどを配給するための設備を配置する工事を指すときもあります。

この管工事には、冷暖房設備の工事や空調設備調和工事などが含まれるほか、ダクト工事工も含まれています。

 

身近にはエアコンの取り付け工事

管工事という言葉だけでは、身近に感じることは難しいかもしれません。
しかし、エアコンなど空調の取り付けや取り外しなどの工事といえば、身近に感じる人も多いのではないでしょうか。

実は、私たちの暮らしの中で最も身近なエアコンの取り付け工事は管工事の一つなのです。
エアコンの取り付けは、建設業の一部です。

建設業ですから、「建設業許可票」が必要であり、許可をもらった業者が営業していることは、知っている人が多いでしょう。
しかし、実はこれだけでは、エアコンの取り付け工事をするには十分ではありません。

エアコンの取り付け工事をするためには、「管工事建設業許可」を得る必要があるのです。

逆をいえば、大きな会社ではなくても、「建築業許可票」と「管工事建設業許可」があれば、エアコンの取り付け工事の仕事を請け負うことができます。

 

管工事建設業許可を得るためには？

管工事建設業許可を得ている業者がエアコンの取り付けを行えることは先述しました。
そのほか、空調工事を請け負うこともできます。

では、管工事建設業許可というのは、どのような条件を満たしていれば得ることができるのでしょうか。
すでに建設業許可票を得て、営業しているのであれば条件を詳しく知ることで、管工事建設業許可を得ることができるかもしれません。

ここでは、管工事建設業許可を得るための条件を紹介したいと思います。

 

条件は

管工事建設業許可には
* 建設業を営む会社の役員または個人事業主を5年以上経験していること
* 施工管理技士の資格がある人が一人以上、常に勤務していること
* 建設業を営むにあたって、不誠実な行為を行う恐れがないこと
* 500万円の資金を調達する能力を持っていること
などの条件が必要です。

この条件は、複数人で満たすことができなくても、一人ですべての条件を満たしていれば、管工事建設業許可を得ることができます。
これまでの経験があり、さらに誠実であり、資金調達が可能な経営基盤があれば、条件を満たすこともあるということです。

また条件を満たして、きちんとした許可を得ることで、依頼者から信頼を得ることにも繋がります。

 

暮らしと密接している

建築業が、家やビルを建てたり直したりするなど、暮らしに密接な繋がりを持っていることはいうまでもありません。

その中で、管工事建設業というのは、エアコンなど空調の取り付けの工事を請け負うため、より暮らしに密接していると言えるでしょう。
もちろん、管工事だけではなく、29種に区分された建設業はすべて暮らしと密接しています。

ただ、より快適に不便なく暮らそうと思えば、空調を整えるなどは必須です。また近年の猛暑など気象状態を考えると、大きなビルなどに限らず、それぞれの暮らしにとってエアコンのない暮らしというものが難しくなっています。

その中で、エアコンの取り付けを担う業種である管工事建設業は、暮らしに密接し、快適な暮らしの提供を支える業種であると言えるのではないでしょうか。

また近代化が進む中で、エアコンや空調設備の需実が減っていくことは考えにくいです。
このため、管工事建設業というのは、安定した業種の一つでもあります。

 

まとめ

ここまで、空調設備工事の業種はどのようなものであるかお話しました。
空調工事は、建設業の一つです。

建設業というと、家やビルを建てたり直すなど、建物そのものに関わる工事を請け負う業種であると想像する人が多いのではないでしょうか。

しかし、建設業は単に建物を建てるだけにとどまりません。建設業は29種類に区分され、このうちの一つに空調工事を請け負う業種である管工事があります。

管工事は、給排水や衛生を担うだけではなく、空気調和のための設備を配置することも担います。そして、冷暖房設備や空調設備調和の工事などが含まれ、身近なところでは、エアコンの取り付け工事がこれにあたります。

エアコンの取り付け工事を担うためには、管工事建設業許可を得る必要があります。管工事建設許可を得るためには、条件がありますが、複数人が条件を満たしていなくても、一人がすべての条件を満たすことで、管工事建設許可を得ることも可能です。

空調設備工事の業種は、専門の知識と技術を持つことで許可を得て、暮らしに密接しており、より快適な暮らしを求める人の支えであると言えるでしょう。

実際に、空調設備工事を依頼するときには、専門の知識と技術を持っている業者を選ぶことをおすすめします。